# 061

私は地球からきたという挨拶

私は愛と憎しみの世界からきた 
そこでは逃げることは運命のゆがみだった
そこでは死は生きるための糧(食料)だった
そこでは与えるものは聞くことのできない贈り物だった
私は二つに分けられた橋の国からやってきた
そしてそこの川は化学物質が潜んで(隠れて)いるところをちょうど流れていた
私は公害で空が汚れ監禁が唯一の解決策だった国からやってきた
貢献することが殺人だった世界
未熟は聞くことのできない声
私は王と大統領の国からやってきた
証拠のないことが真の制御(コントロール)になる場所
魂の自由
昔に戻るにつれて冷めていく
私はもはや存在しない国からきた

私は裕福でもあり貧乏でもある国からきた
豊富な食事と飢え
他の人たちが休日の夕食のときに肉が切られているが子供たちは飢る場所
私は鉄砲やナイフのようなおもちゃが
子供の本当に喜ぶプレゼントになっている場所からきた
そこではサンタクロースの信じ方を教えてくれた
しかし決して自分自身信じる方法を教えてくれなかった
私はあなたを愛している
私は秩序と無秩序の国からきた
国境の横断は見てすぐに発砲することを意味していた
殺し屋の視界から安全なのは夜だった
私は倉庫の明かりで意識を取り戻した
どうしてみんなとうまくやっていくことができなかったのか?
私は世界からきた
もはや存在しない国からきた

私は二百年間も夏に数百万人の大行進があってそれぞれのドラマーに合わせて
歌を歌っていた世界からきた
(そこは)大多数の人は貧乏でほんの一握りの少数の人々が優先され
大人たちが一人寂しく死んでいく所で
売春が行われる世界(女子学生の秘密の会員制社交ダンスパーティ-)
私は壁が破壊された国からきた 一方ではお墓が造られていた
地球温暖化は訴えている
最後の日は近い
しかし皆が無知のために誰にも届いていない(誰も聞くことができない)
何を身にまとおうと毒は皮膚に届く(何を着ようとも毒は髪に色を塗る)
そして大気圏 オゾンホールに穴をあける
もうこれ以上 破壊者(行為者)になりたくない
心配していたのは結果のみ
私は世界からきた
もはや存在しない国からきた

  「地球温暖化」

太陽光線は地表の各種物質によって熱エネルギーに変換される。この熱エネルギーは 赤外線として宇宙に向かって放射される。ところが、地球をかこむ大気層にある気体 は可視光線を透過するが、赤外線を吸収し、地表に再放射する性質を持つ。この気体 を温室効果ガスという。このため、地表温度は太陽から地球までの距離から単純に算 出される温度に比べて、約33℃も高い平均約15℃に保たれている。この期待の存 在により、地表付近の大気が暖められることを温室効果と呼ぶ。地球上の温度を決定 する要因として温室効果ガスの濃度が重要であり、二酸化炭素濃度の増加が現在の地 球規模の温暖化問題を招いている。この二酸化炭素の増加は18世紀中ごろの産業革 命以後始まったとされ、昨今その増加は加速されている。地球温暖化問題は、大気中 の温室効果ガスの濃度が高まることにより、地球の気候システムに危険なかく乱を生 じさせるものであり、まさに人類の生存基盤にかかわる最も重要な環境問題の1つで ある。IPCCの第二次評価報告書によると、温室効果ガスを抑える対策が取られず に濃度が現在の率で増えつづけると、地球の平均気温は2100年までに2℃上昇す ると試算されている。これによる気象現象として、地球全体の雨量・蒸発量の増加と 局地的な大雨の発生、また土中の水分蒸発に伴う砂漠化があげられている。また、温 暖化により氷河がとけて海水が増え、地球全体の海面水位は2100年までに約50 p上昇すると予測されており、この結果いくつかの島は沈んでしまうことになる。さ らに、森林生態系では、植生の移動の早さが気候の変化に追従できず滅んでしまう樹 種が出て、それに伴い食物連鎖による影響が動物にも現れる可能性がある。人への影 響では、冷房装置の増加は、一方で室内冷房の見返りとして外気温の上昇をもたらす とともに、他方で電力需要の増加による二酸化炭素の放出を増加させる。これらの相 乗作用の結果、いっそうの温暖化がすすみ、高齢者や乳幼児の身体に悪影響を及ぼす ことになる。室内外の温度較差は人の体温調節機能の変調にきたすようになるし、大 都市に住む貧困層は高温環境下にさらされることになる。また、媒介動物の分布域の 拡大などによりマラリア感染などの危険性が増すと予測されている。地球温暖化問題 を国際社会において対処するために、1992年に気候変動枠組条約が採択された。 しかしながら、この条約における具体的な温室効果ガス排出量の削減にいたる方策 は、先進国の約束として2000年に温室効果ガスの排出量を1990年レベルに戻 すことを目指し、講じた政策・措置を通報することにとどまっていたため、条約の実 効性に疑問がもたれた。このため、1995年にCOP1で、現行の約束は条約の目 的達成に不充分であるとの認識を示し、COP3までに先進国の対策強化を図る法的 文書を採択するための国際的な作業を行うことが決められた。1997年に京都で開 催されたCOP3で、先進国の温室効果ガスの排出量の削減目標について法的拘束力 のある数値目標が決定され、かつ先進国間の排出量取引、共同実施や途上国の自主的 対策にかかわるクリーン開発メカニズムなどの導入が合意された。これを京都議定書 と呼ぶ。この議定書が締結されると、各国が温室効果ガスの排出量の削減目標にした がって、具体的行動をとることになっている。